近い将来ゲームにおけるストリーミングは大成し、ハードは本当になくなる?

近い将来ゲームにおけるストリーミングは大成し、ハードは本当になくなる?

すでにPSNowなど日本でもサービスの始まっているサブスクリプション型(定額制)によるゲームストリーミング(クラウドゲーミング)

最近ではマイクロソフト(MS)もストリーミングサービスProject xCloudの発表をしましたし、Googleのブラウザでアサクリオデッセイをプレイするという取り組みもあります。

音楽ではSpotify、映画ではNETFLIXがストリーミングサービスとして大きな成功を得ています。

Spotify、NETFLIXにおいては特定のハードを必要としませんし、ダウンロード(以下DL)することなくすぐ楽しめる。(両社ともDLもできる)

ゲームにおいても近い将来ストリーミングが市民権を得ることはあるのでしょうか?

そして以前から久夛良木さんが言うようにハードはネットに溶け、なくなるのでしょうか?

 

ストリーミングサービスの現状

まずPSNowについて説明します。PSNowはサブスク型のゲームストリーミングサービス。

カタログの中からPS3、PS4のゲームがダウンロードすることなく、すぐプレイできる遊び放題サービスです。(最近ダウンロードできる機能も発表されました。)

メリットPS4でもPCでも遊べる定額で遊び放題、DLしなくてすぐ遊べる

デメリット値段が他に比べ高い(後述します)、一定以上の、それなりの安定した回線速度が求められます。

現状においてはPSNowにおいては流行っているなどの声も聞こえませんし、人気があるようには感じられません

その一つの大きな要因としてやはり値段があげられると思います。Spotifyは月額980円、NETFLIX(スタンダード)は最近値上げして1200円です。

一方、PSNowは一月で2500円です。ストリーミングで且つゲームということで、より大規模なデータセンターを用意しなければなりませんし、楽しめる時間も違ってくるので値段が高くなってしまうのは理解できます。

とは言えど月2500円はなかなか手の出しづらい額だと思います。

 

2500円で元を取ろうとするとゲームはだいたい新作で大体最低5000円はする(インディーゲームなど安いゲームもありますけど)ので、そう考えれば月に1本でもゲームをやれば元は取れるので安いかもしれません。

しかしラインナップは現状決して最新のものを揃えているわけでもないですし、古いゲームなら中古やsteamでセールで買うほうが安いなどの声も聞こえてきそうです。

そもそもゲームは音楽や映画に比べて1作品に自分が使わなければならない時間が圧倒的に違います。音楽は1曲4分前後、映画は約2時間のものが多いでしょう。

そしてゲームはストーリーのあるゲームなら短いもので最低でも10時間はあると思います。ゲームは音楽や映画に比べたら1日で完結することが難しいメディアなんです。

だらだら、もといゆっくりとゲーム進めるような人ならば、作品によっては一月で終えるのも難しいかもしれません。

既存のハードで買い切りのゲームを一つ買い、プレイをし続ければむしろ時間をかけたほうがコスパがいいですしね

 

ストリーミングでなくDL型だったら…

ならばストリーミングではなく、いちいち落とすことにはなりますがDL型の方が未来が見えるのではないかとは思います。

日本では未対応ですがMSによるXboxGamePassという月額9.99ドルのゲームし放題サービスがあります。

しかもE3の発表でMSファーストの最新タイトルもできるようになりました。( Forza Horizon4、 Halo Infinite、Gears5など)

こちらはDL型なので当然一定以上のハードは必要になってきます。対応ハードはXboxのみ。おそらくDLのみなのでこの値段でできるのでしょう。

こちらは実際のゲームは手元のゲーム機でやるわけですしね。

最初の方でも触れていますが、ソニー(SIE)もPSNowでDLできる対応、やりたいタイトルを落としておけばオフラインでもプレイすることができるようになりました。

SIEもPSNowをストリーミングなしのDLのみバージョンを用意し、月額料金を1000円程度に出来ればもっと普及するような気がしますが、対抗してくることはあるのでしょうか。

 

ゲームの未来は…

以上のようなことから個人的にはストリーミングのゲームサービスはあまり流行る気がしません。IoT製品の登場などによって年々増加するトラフィックの問題も気になります。

そして、この結論だと暫くはハードも無くなることはないということになります。

 

ただし、MSのProject xCloudなら少し可能性を感じます。

据え置き機ならそれなりのスペック有している事を考えてもストリーミングでやる必要はない(もちろんすぐプレイできるなどのメリットはある)と思いますがMSのProject xCloudは”モバイル向けの取り組みであり、スマホやタブレットなどスペックの追い付かない端末でもできるようすること”とのことでハードの垣根をなくすことを目指しているようです。

なのでハードルはやはり値段がどうなるかだと思います。

ただ、モバイル市場にはライトゲーマーを大きく取り込むことに成功したスマホゲーム(ソシャゲ)という巨人がすでに存在しています。

”わざわざ月額課金をして本格的なゲームをするとしたら大きな画面で据え置き機でやる。スマホではソシャゲで良い。”となるかもしれません。

 

ゲームの進化において専用ハードがない未来が想像しやすいのは事実であります。

これから技術面のハードルはどんどん低くなるでしょうし、ストリーミングがコストの壁を超えることが出来れば未来はあるかもしれません。

ハードが残るか無くなるか。残るならDL、無くなるならストリーミング。どの方向に向かうにせよ、どんどん進化、深化するゲームの将来が楽しみで仕方がありません!

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