【レビュー】多くの人を魅了した親愛なる隣人Marvel’s Spider-Man

【レビュー】多くの人を魅了した親愛なる隣人Marvel’s Spider-Man

Marvel’s Spider-Man【2018年】

Marvel’s Spider-Manは開発インソムニアックゲームズ、SIE発売のPS4専用オープンワールドアクション・アドベンチャーゲームです。

まずは動画を見てみましょう。

スパイダーマンはニューヨーク、マンハッタンを舞台に青年ピーター・パーカーがスパイダーマンとなって街を守るため戦う物語です。原作は漫画もといアメコミ、Marvel作品の一つ。スパイダーマンを全く知らない、ほとんど知らないという人は次のことさえ知っておけばきっと大丈夫です。たぶん。

1、ピーター・パーカーはスパイダーマンである。

2、正体を隠して行動している。

3、ピーターは勉強ができる。

4、研究所を見学した際に特殊なクモに噛まれ、超人的な力を得る。

スパイダーマンはコミック、映画、ゲームと様々展開されていますが、ストーリーは今回新作オリジナルです。ピーターは23歳でゲーム中、スパイダーマンとして既に活躍しているところから始まります。

音声が日本語のみ…

本作は難易度が最初は3つあります。以下の情報は難易度AMAZING(ノーマル)でプレイしたものです。FRIENDLY、AMAZING、SPECTACULARの3つの難易度で、それぞれよくあるゲームのイージー、ノーマル、ハードだと思ってもらって大丈夫です。

上画像は一度クリアしたものなので、最高難易度ULTIMATEが加わっています。

早速残念な情報で申し訳ないのですが、本作は日本語音声のみで英語音声は選べません。ファンからしたら当然英語でも遊んでみたいでしょうが、オープンワールドで移動が多い作品性を考慮したのか、このような結果になったようですね。確かにGTAシリーズでも運転しながら字幕を見るのは中々大変なものがあります。

ここで字幕のオンオフが選べます。音声変更できないのが残念。

上記画像の遊びやすさの項目を選ぶと、下記画像の項目が表示されるのですが、かなり細かく設定できるようになっています。字幕に背景をつけて見やすくしたり、QTEの自動化なんてこともできます。QTEが嫌いな人はここを設定すればQTEをやらずに済むということです。難易度関係なくできるようなので、かなり親切な設計で素晴らしいと思います。

ボタン連打の場面を長押しに変更、パズルもスキップできる!

Twitterでも話題になった操作性

動画を見てもわかると思いますが、とても多彩なアクションで難しそうに見えます。しかし、移動に関してはR2を長押しするだけでウェブスイング(糸を出して移動する方法)が簡単にでき、加速したいときにXボタン(機種依存文字をさけてエックス表記にしています)を押すだけ。なので移動時は基本R2とXだけでOK。とても簡単!もちろん移動に関する操作はもっと色々あるのですが、慣れてきたら移動に関するさらなる操作を覚えればいい。そもそもオープンワールドなのでミッション中以外の時間に好きなだけ練習ができるのもいいとこ。ということで移動操作は評判通り、とても簡単でかつ爽快。移動が今までのゲームで1番気持ちいいと1部では言われています。TwitterでこんなにもPS4のゲームが話題になるのはすごいと思います。今まではゲームでバズるのはどうしても任天堂などのゲームが多かったので、PS4のゲーム、かつSIEのゲームも評価されるようになったのはいちゲーマーとして嬉しいものがあります。今年だとゴッド・オブ・ウォーもバズってましたね。今年のSIEはスゴイ!仕込んできたものが実った感じでですね。

バトルも簡単なのか?

移動以外のバトル操作ですが、これも簡単と言っていいと思います。基本攻撃は□ボタン、回避は○ボタン、あとは△ボタンと×ボタンを組み合わせて様々な攻撃ができます。ただ慣れは必要になってきます。スパイダーマンもキャラクター性からどうしても素早い動作を求められるので、テンポよくボタンを押さなければなりません。また敵も1度に多く出てくるパターンが多い、というかほとんどなので囲まれた中で戦います。あたふたしていると、雑魚敵でも攻撃が意外と効くので最初のほうでも倒されることが多いかもしれません。

チュートリアルでいろいろなボタン操作を次々求められるので、最初戸惑うかもしれませんがゲームを少しずつ進めていくにつれて自然と慣れるようになります。これは毎回HUD表示などでいちいち表示してくれるからかもしれません。実際私の場合、最初は意外と操作難しいな…と思ったのですが、ゲームを少しずつ進めていくうちに、いつの間にか思い通りの移動、戦闘方法を自然と選べるようになり、だんだん楽しくなっていきました。私はゲームが好きですが、決して上手いといえるタイプではないのでアクションが苦手な方でも大丈夫だと思います。最初難しいと感じても諦めず、少し話を進めてみてください。きっと難しいと感じたことは忘れると思います。しかし、どうしても難しかったら難易度自体を下げてみてください。ボタン操作が単純化するので、バトルもだいぶ簡単になるようです。なので”本当にストーリーだけ楽しめればいいんで…!”な人はFRIENDLYをオススメします。

RPG的成長要素

戦闘においてはレベル、スキル、ガジェットの要素があり、これらを利用して、より有利に戦うことができます。まずレベルは、経験値(XP)を積むことによって上げることができます。経験値はミッションをこなすとどんどん上がっていくので、あまり意識しなくてもストーリーを進めていけば、レベルは自然と上がっていきます。レベルが上がるにつれて攻撃力があがったり、移動スピードがあがったりします。また、レベルが上がる際にスキルポイントが貰えて、そのポイントを使ってスキルを獲得することができます。ガジェットに関しては、移動中に見つけた、または発生する犯罪(サブミッションよりさらに小さいミッションのようなもの)を解決したりすることで貰えるトークンというもので獲得、強化することができます。トークンには種類があり、犯罪トークン、拠点トークンなど様々あります。このあたりRPG的な要素があって、成長要素が好きな人にはたまらないものがあります。

スキルツリー。ゴッド・オブ・ウォーと似ている。画面右上がレベルと経験値。
ガジェット。トークンは左下に見える6種類。

これに加えてスーツにもそれぞれ固有の能力があります。スーツパワーは必殺技のようなもので、戦闘時の画面右上のゲージが溜まっているときに使えます。スーツはトークンで獲得でき、スーツを獲得することでスーツパワーを得られます。一度スーツパワーを手に入れれば、どのスーツを着ていてもスーツパワーは独自に設定できるので、スーツ自体は変えても問題ありません。見た目の好きなスーツを選べるってことですね。

またスーツ改造という項目もあり、これは3つまで装着できます。近接攻撃に強くなったり、センサー的なものがあったり、様々なものがあります。これもトークンで獲得でき、スーツ自体はどれを着ていても関係ありません。

ピーターパート=パズルパートがある

ピーターは研究所に勤めており、時々研究という名のパズルをやらなければなりません。正直これはちょっと面倒でした。そこまで難しいものでもなく、箸休め的なことなのかもしれませんが、結構な数をこなさなければいけません。まあ強制の部分だけやって任意のものはスルーしてもいいんですけど(最悪スキップもできるけど上記参照)トロコンするならやる必要があります。

MJパートともう一つのパート

さらに、本作では元カノであるMJというキャラクターも操作する場面があります。彼女は記者でスクープを得るため様々な場所に潜入します。しかし、彼女は特殊な能力は持っていません。なので、基本隠れて見つからないように移動するだけです。パズルがある場合もあります。このパートがあくまで私個人がTwitterなどで感想を見る限りですが、不評のようです。確かに退屈なパートではあります。ただスパイダーマンという作品はニューヨークに住む様々な人々を描いていて、その一人ひとりが主役であるという見方があります。なのでゲームとしてスパイダーマンを物語ることに必要不可欠なものなのかもしれません。

このMJパートに加えて、もう1人操作をするキャラクターがいます。ここではネタバレ、とまではいかないかもしれませんが一応伏せておきます。このパートでもMJと同じような行動を求められます。

充実のフォトモード

フォトモードがかなり充実しています!かなり細かい項目が設定でき、フレームなどもいっぱいあり。自撮りもできる。サムネイル画像が自撮りで撮ったものです。Marvelの世界にしか出てこない建物もありますが、実在の建物もたくさん登場するので、本当に観光しているみたいで写真の撮りたくなってしまいます。

かなり細かく編集できる。
新聞風のフレーム。写真が見難い…。

どんな人にオススメか

動画を見て面白そうだと思った人は買ってください!確かに新鮮ではないという意見はわかりますし、退屈という所もあると思います。が!完璧な作品は存在しません。物語を描く上で必要だと理解できるかもしれないし、これでプレイしないのはとてももったいないです。私個人としては総合的に見てかなり面白いです。アクションゲームとして最高峰の部類だと思います。ただ、アクションを思い通りにするにも少し時間が必要で、やはり慣れだと思いました。私はチマチマやっていたので、慣れに少しだけ時間がかかったような気がします。しかし、アクションゲームが得意な人なら本当にすぐ問題なくプレイできるでしょう。得意でなくても上記のようにイージーモードでやれば問題ないし、イージーでやりたくない人はパズルスキップやボタン連打を長押しに変更、さらにはQTEの自動化まであって初心者向けサポートも充実です。

また、ストーリー的にスパイダーマンをあまり知らなくても、最初に書いた4点ぐらいを知っておけば問題ないと思います。あとは映画を見る。映画を見てしまえば、簡単に補足可能です。映画はどのシリーズをみても大丈夫でしょう。

単純にアクションゲームとして、とても良くできた作品です。”スパイダーマンのゲームとしては最高傑作で、面白いがゲームとしては体験としては新鮮ではない”と評するメディアもありましたが、オープンワールドに慣れた人でもスパイダーマンとオープンワールドの相性の良さ最高です!最高に気持ちいい体験ができると思います。

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